民法4条~6条 成年 【行政書士試験対策】

民法総則

意思能力からさらに踏み込む行為能力です。判断能力の程度により規定を設けています。

4条は成年年齢について、5~6条はその年齢に達していない未成年の法律行為についてです。

 


民法 第4条

条文

 

解説

4条 年齢十八歳をもって、成年とする。   

民法上の成年になれば、特別な制限が無ければ権利義務関係の主体となります。

 

細かくは 公営ギャンブルと言われるものは制限されたままになります20歳からです。

これパチンコと宝くじは出来るんですね。パチンコは法律上は遊戯であるためでしょう。

宝くじはギャンブルの一種との記載がありましたが年齢制限はありません。

スポーツくじのTOTOやBIGは19歳からとなっています。←ここなぜ19なのか調べても分かりませんでした。社会通念上高校生まではと言う事のようですがピンときません。じゃあ18歳の高校生がパチンコすんのは社会通念上容認なの?なんてことを思ったりしています。

 

他では 酒 たばこ 20歳からです。

 

概ね個別の法律で規制されているものが民法の成年の年齢が変わってもそのまま適用されているものと思っていいです。

競馬なら競馬法で成年であるかどうかよりも年齢で条文が記載されているためです。

 サラッとでいいので頭に入れておきたい事項ですね。

 

二十歳未満ノ者ノ飲酒ノ禁止ニ関スル法律

というのがあります。これ最初は大正時代に出来た法律 面白半分でいいので見てみることをお勧めします。この第1条を管理人は読むのを諦めました。疲れた頭にゲシュタルト崩壊が起こる事請け合いです。

これもやはり20歳と年齢で区切られています。成年かどうかと言う記載は有りません。

 

18歳から民法上は成年と扱われます。権利義務の主体となる→死因贈与や契約、などが単体で有効に出来るようになります。

 

民法 第5条

条文

 

解説

5条 未成年者が法律行為をするには、その法定代理人の同意を得なければならない。ただし、単に権利を得、又は義務を免れる法律行為については、この限りでない。

成年となる要件が定められている4条。では、未成年の権利義務関係は?と言うのが5~6条にあります。

本文   :原則 法律行為を単独で出来ない(法定代理人の同意が必要)

これは明確ですね。出来ませんと言うことがスタートになります。

ただし書き:例外 単独で出来る 単に権利を得ること義務を免れること

その後但し書きで例外事項に触れています。

単に権利を、、、どんな事?

権利を得る事→お年玉をもらう。プレゼントをもらう。ような場合。

義務を免れる→その本、貸してたけど返さなくていいよと言う場合。

 

大き目の話だとこうなります。かなり印象が違うのが感じられると思います。

未成年者が土地財産の贈与を受けるのに代理人の同意は要りますか?→必要です。これ単に権利を得る事では?と思いますが実はこれ契約。そして税法上の義務も発生します。以上の事から 単に権利を得ること には当たらず代理人の同意が必要な案件となります。

  

じゃあ 債務を免除する契約を同意なしに出来ますか?→出来ます。単に権利を免れるという事になります。未成年者の利益になる事は認められる方向です。

 

法律的に規模の大きな話になると途端に自信がなくなってしまうんですね。管理人もそうでした。これ不動産だしな~~債務だしな~なんて余計な事考えちゃうんですね。

 

小遣い程度の話なら判断できても規模が大きくなれば途端に自信がなくなる謎現象が起きます。原則重視です。

例外がある場合はその後の条文にあるか、対象が広い場合は判例に事例があります。

間違えたとしても脳内の棚で5条の隣に置いておきましょう。次はニヤリと出来るはずです。

 

 前項の規定に反する法律行為は、取り消すことができる。

これ短いですが重要です。

但し書き以外の事項は法定代理人の同意なしに行われた場合取り消すことが出来ます。

 

 第一項の規定にかかわらず、法定代理人が目的を定めて処分を許した財産は、その目的の範囲内において、未成年者が自由に処分することができる。目的を定めないで処分を許した財産を処分するときも、同様とする。

条文にすると硬いですが、保護者がお金(財産)を未成年者に渡すのはこの2パターンがほとんどでしょう。お小遣いとお使い

目的を定めて処分を許した財産: 参考書買いなさい。塾の月謝払ってきてなんてことがイメージしやすいでしょうか。参考書買うように渡したお金でゲームソフト買って帰ったら取消しの対象になります。

 

目的を定めないで処分を許した財産:分かりやすくはお小遣いですね。

  

民法 第6条

条文

 

解説

第6条 一種又は数種の営業を許された未成年者は、その営業に関しては、成年者と同一の行為能力を有する。

6条は5条の例外についてです。

5条では制限行為能力者である未成年者は法律行為を行うのに代理人の同意が必要であるとしています。

営業(商売と考えればいいでしょう)する場合の売買に毎回代理人の同意が必要としていては物事が進みません。そこで最初に営業の同意を得た場合、その種類の営業内の事はすべて同意を得たとしましょう。→成年者と同一の行為能力を有する。→単独でできる

という例外事項を設けたものです。

 

 前項の場合において、未成年者がその営業に堪えることができない事由があるときは、その法定代理人は、第四編(親族)の規定に従い、その許可を取り消し、又はこれを制限することができる。

6条1項により未成年者であっても成年者と同じ行為能力者と扱われることになり、大きな責任が伴います。そこで代理人は未成年者がその営業に堪えることができない事由があるとき営業の許可を取り消し制限が出来るとされています。

 

関連条項集

民法 第120条

5条2項では1項に反する行為は取消しできるとしています。

ではだれが取り消すのか?と言うのが120条に定められています。

 

条文

 

解説

要約すると取消権者は以下になります。

①:本人 本人も取消し出来ます

②:代理人 代理人も取消し出来ます。

③:承継人 相続人

④:同意をすることが出来る者 (保佐人、補助人を想定)

 

この未成年者の法律行為 5条2項で重要なのは①②です。

取り消すことが出来る条件がそろっていれば本人も代理人も取消し出来ますという事です。

 

③④は別の状態を想定していますので、その場面で解説出来ればと思います。

 

民法第122条、126条

じゃあ反対に取り消せないときはどんな時?って思いますよね。ぜひ5条の隣においてください。

後から出てきますが以下です。

122~126条にかけて記載があります。

 

条文

 

解説

120条に規定する者が追認したときは、以後、取り消すことができない。

120条は取消権者についてでしたね。

重要なのは法定代理人(多くは親ですね)が履行を請求しても追認とみなされます。

 

親族編

民法 第712条

重要表現:自己の行為の責任を弁識するに足りる知能

概ね12~13歳程度であるとされています。13歳程度であれば自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えているとされています。

 

ほかに713条、714条にその際の責任はどこに?と言ったことに関する条文があります。

債権(不法行為の範囲)にある事ですので、ここでは責任を負わない年齢が有りますという事(自己の行為の責任を弁識するに足りる知能を備えていなかったとき という文言は重要です。)と、その際の責任の所在と監督責任についての条文があると含んでおけばいいと思います。

 

民法 第780条

身分行為は単独でできます。

認知は後見人の同意は不要

 

民法 第838条

親族編に未成年者に対する規定が多数あり、ここと横断するように問題が出される可能性があります。

5条に関連する規定が親族編に在る事だけでも記憶にとどめておいてください。それだけで練習問解く際にわからなくても、どのあたりを調べれば良いか分かりますからイライラしないで済みます。

問題で 未成年者に対して親権を行う者がないときにのみ貢献が開始するなんて問題が出たら×になりますね。

 

他にも

839条(未成年後見人の指定)

840条(未成年後見人の選任)

841条(父母による未成年後見人の選任の請求)

など規定があります。

 

民法 第961条

遺贈と死因贈与は似ているようで違います。

遺贈は単独行為:死因贈与は法律行為(契約で代理人の同意が必要です)

遺言は意思表示を要素とする単独行為

15歳以上で遺言によって遺贈可能

 

注意点:死因贈与の場合、契約であるため 死因贈与を行うには成年であることが必要です。

 

 

管理人コメント

このようにたった1行2行の条文にかなりの条文がその後に付随してきます。これらが同じ問題に並ぶと混乱したり原則からそれて考えてしまうようになります。

 

総則は大変ですが隣に置いておきたい条文がたくさんあるので、ぜひ関連付けて学習するといいと思います。

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